注射は無痛へと進化する

注射というと痛いものですので、大人でも子どもでも苦手な人が多いです。
注射で痛みを感じるのは、肌に刺さる注射針が太いからにあります。針が細ければ皮膚に針を入れても、痛いと感じることがありません。
最近では針の太さに着目して、痛覚を刺激しない痛くない注射針が開発されてきています。

現在で注射器に使用されているものでは、テルモ株式会社から販売されている針が最も細い針です。
テルモ株式会社で販売している注射針は、インスリン注射の治療が必要な糖尿病患者の方が日常で使いやすいように、痛みを軽減するために注射針の太さより細く作られました。
この注射針は0.2mmと流通している針の中では、一番細いタイプの針となります。
これより更に細くしてしまうと注射が打ちにくくなるという問題があるので、細くしすぎるのにも限界点があります。

注射針を刺しても無痛ですむように兵庫県のとある会社では、針の先端の形を改良してテルモ株式会社の細い針よりも極細の針の開発に成功しています。
極細の針を作ることに成功した理由は、蚊が人間の吸う時に使う口吻の仕組みを採用した点です。
蚊に刺されても痛覚を刺激されることはないので、吸われた時には気付けず痒くなってから気付きます。
肌に蚊の針を刺されても痛みを感じないのには、蚊の口吻の形状が三角錐の形をしていることが関係しています。
蚊は針の先端の形がギザギザとしていることにより、人間の皮膚の痛点にあたらないようになっているのです。
兵庫県にある会社は蚊の三角錐形に似せて注射針の先端に細かいギザギザを刻み、皮膚に刺しても無痛に近い注射針を開発することができました。
三角錐形に似せた刻みが針にされていることで、細い針を開発する際の問題点であった皮膚の抵抗も最小限に抑えられています。

海外では針を使わない、真に無痛となる注射器が開発されています。
体の中に注射するには針をつけなければできませんが、その注射器はレーザーを使って注射を可能にしています。
レーザーの威力を利用して、注射器の中の液を外に押し出す仕組みとなっています。
注射器の外に押し出される液体は注射針よりも極細であり、皮膚の痛覚が痛みを感じることなく体内に入っていきます。
レーザーによる注射は瞬間的に行われるので、時間的に皮膚が感じる間もなく処置が終わるのです。
無痛の注射器として医療の現場では注目されていますが、注射器に入れられる薬に制限がありまだ幅広く流通してはいません。

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